Nothing but Music

音楽、酒、旅行、野球、サッカー

5/11

夏休み5日目
ついに、というか、体調を崩した。
馬鹿な話である。

基本的に何かやり始めると、一区切りつくまで延々続けてしまう性格なのだが、昨日は2時過ぎから本を読み始めたのがよくなかった。
空中ブランコ』『インザプール』を読み終え、そこから『魂の駆動体』を開いて100頁ほど読んで就寝。

起きたら頭痛、発熱でフラフラ。

仕方ないので一日寝て過ごしながら、ぽつぽつと本を読む。
少し楽になったので明日は動けるかなぁ。

岐阜いけなくなったor日程ずれたらごめんよ。
というかやっぱり明日は移動で一日潰れてしまうと思う。

                                  • -

『魂の駆動体』神林長平
毎回読むたびに新しい発見がある。
永遠の課題図書といってもいいのかもしれません。

個人的には特に情報産業従事者、クルマ・バイク好き、デザイナーに読んでいただきたい。
あまり文芸作品には縁のない彼らにこそ、ぴったりの作品ではないか。

近未来、車は完全にオートメーション化され公共交通手段のひとつになり、好きな車を個人所有して走らせることできなくなった、正に自ら動く車=自動車の時代。
一介の老人に過ぎない主人公は、ひょんなことから友人と自分の運転したい車を作る決意をする・・・。過去の車のデザインと技術の系譜を紐解き、 単なる移動手段でなく、エンジンやミッションと対話し、体を運ぶと同時に魂をも駆り立て、駆動するクルマを作るのだと。
というところから物語は始まります。

この本の魅力や取り上げているテーマについて、私のつたない文章では伝え切れません・・・。
デザインの発展、技術の進化、情報の高度化とその功罪、運転するということ、年を重ねることの価値etc・・・コレほどまでに多くのモチーフが詰め込まれても無理なくサラッと読めてしまう。


ちなみに私はこの本を読んでバルケッタに乗りたくなりました。

そして登場人物も恰好いいのです。台詞もまた良い。

「(新しい考えに)旧いおれたちがムリに同調することはない。新しい時代の思潮に納得できるならそうするもいいし、逆に嘆くのもよし。おれたちは時代を創ってきたんだから、その権利がある。年を取る楽しみはそういうところにあるんだと思うね。長生きはするもんさ」

とか言ってみたいよ。そんな大人になりたいっす。